不動産を買う

投資として不動産を購入することは、同時に、どのタイミングでその物件を、売る、または貸すのかということを意味します。つまり将来的にさらにプラスの価値を生む物件や、安定した家賃収入を見込める物件を求めるということになります。マイホームを買うにしろ、投資目的で住宅を買うにしろ、多くの場合は住宅ローンを使って買うことを前提とするのではないでしょうか。その返済にあてる期間は一般的に35年がその目安ともされています。35年先とその過程に起こりうる出来事をすべて予測出来る人はいません。マイホームにしても、今後は代々受け継がれてゆくものとは考えづらいのです。ローンを支払い終わる頃、つまり「老後」といえる世代に達した頃、年金などの社会保障制度や福祉を巡る状況、子供との関係など予測することもできず、たとえば「一国一城の主」となるべくマイホームを築いた戦後世代の老後観とは大きくかけ離れたものであることには違いありません。

家の購入の決断は難しいことです。日常の生活や給与等ので手にする額とは、おそらく桁も異なり、実感がわかずに判断力が鈍らせます。そうなると、客観的な判断力が働かず、印象や勘を頼りに判断をしがちです。安かろう悪かろう的な発想を適用させてしまい、はじめに考えていたより無理のある予算の物件を選んでしまうこともあります。 ローン返済が滞れば、抵当権を実行し、競売にかけられ、その資産は簡単に失われてしまいます。物件を買って手に入れた以上、望むにしろ望まぬにせよ、いずれは「売る」ということを視野にいれなくてはいけないのかもしれません。ですから売ることをあらかじめ考えることは、買うというリスクの高い行動の備えであるともいえます。